課題

1923年(大正12年)9月1日、関東地方を襲ったマグニチュード7.9の大地震は、東京や横浜を中心に甚大な被害をもたらしました。死者・行方不明者は10万5千人を超え、家屋の倒壊や火災で都市は壊滅的な打撃を受けました。
この震災の経験から、都市の防災力の脆弱さや避難所生活の過酷さが強く認識され、日本の防災政策の出発点となりました。震災の混乱の中では、食料・水・衛生の確保が不十分で、多くの人が二次的な健康被害にも苦しみました。
関東大震災の教訓は、「災害は必ず起こるものであり、平時から備え、非常時に迅速に対応できる仕組みを社会全体で整えることの重要性」を私たちに伝え続けています。

2024年1月1日、石川県能登地方を震源とするマグニチュード7.6の大地震が発生しました。多数の住宅が倒壊し、道路やライフラインも広範囲で寸断されました。冬の厳しい寒さの中で多くの住民が避難生活を強いられ、災害時の生活環境改善や地域の強靭性の重要性が改めて浮き彫りになりました。
1923年の大震災から100年。日本の避難所は何か変わったのでしょうか?日本の社会の変容に比べて、驚くほど変わっていないことに目を疑います。1995年、2011年、2024年。幾多の大震災から私たちは何を学んだのでしょうか

TKB48×SUM×持続可能なオペレーションスキーム
  • TKB48:Toilet(トイレ)Kichen(キッチン)Bed(ベッド)を発災48時間以内に被災地に届ける仕組み
  • SUM:Standardization(標準化)Unitization(ユニット化)Mobillization(機動化)
  • 持続可能な仕組み:平時と非常時を統合したオペレーションスキーム

社会課題其の二>>モノが運べなくなる近未来

2030年には34%の輸送力が不足する可能性があると、公的に語られ新たな対応方策が各方面から提案されています。

この34%もの輸送ギャップを埋めるためには、根本的な発想の転換が必要です。モーダルのシフトではなく、新しい日本列島を貫く物流プラットフォームの構築。それは鉄道を利用してのコンテナ輸送とそれを補完する内航海運のネットワーク構築です。20世紀に物流の世界を変えた箱=コンテナ。そのコンテナ革命は日本では、港湾で途切れてしまいました。世界のサプライチェーンで日本の国内だけ孤立していると言ってもよい大きな要因の一つは世界の標準化に背を向けて、部分最適化に全力を注いできた日本の物流の歴史です。今こそ、コンテナ革命の果実を日本でも咲かせましょう。

鉄道輸送×ISOコンテナ輸送×イノベーション 

社会課題其の三>>世界中で多くの人びとが安全なトイレにアクセス出来ない

ジャック・シムという方を知っていますか?
ミスター・トイレと呼ばれるジャックは40代で実業家から社会起業家に転身し、WTO(World Toilet Organization)を設立。貧困の中で幼少期を過ごしたジャックは、トイレと生活の質が大きく関連していることに気付き、世界中に安全なトイレを普及させるためにユーモア溢れる啓蒙活動を展開しました。その活動により、2013年国連が「世界トイレの日」(11月19日)制定するに至りました。
ふと、我に返ると、海外から飛行機で日本に帰国し、先ずお世話になるのは日本の空港のトイレではないですか!あまりのキレイさ感動を覚えるほどです。
そう、日本はトイレ大国なのです。世界のどの国よりも先進的な技術と文化を有しています。日本はトイレで世界に貢献出来るかもしれません。そこで、この社会課題に対する挑戦は以下です。

ソフトパワー(文化)×イノベーション(水・電気・デザイン)